「あなたという方は、愚かな男ですね。バロール」
最期まで、人に騙され続けた男。
かつては、王族であり、
王になるはずであったあなた。
忌まわしいあの者どもの手によって闇へと封じられ、
そして、世界を破滅へと導くため、私に利用された。
あなたという男の一生は、いったい何だったのだろうか。
偽りの光を瞳に宿す私とは対象的に、
あなたの瞳には偽りの光すら宿さない。
憎しみ、恨み、復讐にかられた私に対し、
何の欲も、感情も持たなくなったあなた。
そんなあなたが、
何故私に力を貸したのだろう
「知っていたのでしょう?
私があなたを利用し、最終的にあなた自身がこうなることを」
か細い吐息で横たわり、今にも消えてしまいそうなあなたを見下すように私は言った。
「…ああ。知って、いた」
「知っていて利用されたというのですか。
本当に、愚かな人ですね」
あなたの横に腰をおろし、青白くなった頬に触れる。
次第に失われていく体温が、あなたの最期が近いことを教えている。
「それでも…おまえは…、闇、の中に居た、私を…再び光の元へと、呼戻し、復讐、という…汚れた道とはいえ、私に、生きる理由、を与えた」
途切れ途切れに、消え入りそうな声であなたは言う。
「…そして、その、ために…私は生き、戦い、普通の人の、ように死ぬことが…できる。
…それだけで、充分だ…」
「…そうですか」
「ソル、ディア。
私は…やっと、死ねる、の、だな…」
そして、あなたの息がとまった。
あなたを失った城は
あなたの後を追うように次々と崩れ落ちていく。
「本当に…何と愚かな…」
人にとって死とは恐ろしいもののはずではなかっただろうか。
だからこそ、私は憎いスピカの民どもへ殺戮を繰り返して来たというのに。
だが、あなたはどうだろう。
一度たりとも、感情を顔に表すことのなかったあなたが最期に見せたのは
何とも美しい笑顔
偽りだらけの中で生きてきた私。
でも、
どうか、この言葉だけは偽りでないことを願って
「愚かで、哀れな、我が親愛なる主、エルメイデスよ」
どうかあなただけは
「安らかに―――」
どうも星野です。
ソルディア×エルメイデスのつもりです。
わけわからなくなりました。
最終戦で、死んじゃったエルの元に、ふらりと現れるソルディアなイメージ。
ソルディアはさ、利用するつもりでエルに近づいたのだけど、唯一自分と似たような境遇のエルに少なからず親近感みたいなものがあったとかで。
だから、エルが司との戦いで死んじゃった後とかは、
何となく、悲しさとか寂しさではなく、空しさみたいなものを感じてくれればいいな~なんて。
そんな妄想。
何か不完全燃焼だわ~
そして、ソルもエルも髪もっさりだから描いててどっちの髪の毛かわからなくなってきたよ

PR